結論から言います。かつて後ろめたいサービスだったマッチングアプリは、今や結婚のきっかけとして最も多い選択肢になりました。同じように、シングル家庭も、当たり前の選択肢として受け止められるようになってきました。不登校も、同じ道をたどっていくのではないかと、最近考えています。
マッチングアプリは、わずか10年で「普通」になった
2015年頃を境に、職場や学校での出会いが減り、マッチングアプリでの出会いへと、出会いのきっかけが入れ替わりつつあると言われています。今では、マッチングアプリは結婚のきっかけとして最も多い選択肢になり、かつて主流だった知人・友人からの紹介を、大きく上回るようになりました。
既婚者の57%が、マッチングアプリを利用した経験があるというデータもあります。かつて「そういうサービスを使うのは、ちょっと後ろめたい」という空気があったことを思うと、わずか10年ほどで、驚くほど価値観が変わったことが分かります。
シングル家庭も、同じ道をたどってきた
シングル家庭も、かつては今よりずっと、後ろめたさを伴う存在として見られていた時代があったと思います。それが今では、決して珍しい存在ではなくなりました。以前このブログでも、少年団の当番文化の中で、シングル家庭が構造的に浮きやすいという話をしましたが、それでも社会全体としては、シングル家庭という選択肢そのものへの受け止め方は、確実に変わってきています。
不登校も、同じ道をたどるのではないか
マッチングアプリも、シングル家庭も、共通しているのは、「かつては後ろめたかったものが、当たり前の選択肢に変わっていった」という点です。不登校も、今はまだ、多くの人にとって、少し後ろめたさを伴う言葉かもしれません。ですが、この流れを見ていると、不登校もいずれ、「学び方の一つの選択肢」として、当たり前に語られるようになっていくのではないかと思います。
実際、その兆しは、もう見え始めています。教育機会確保法では、不登校を問題行動として扱わないよう配慮することが示されており、こども基本法に基づく指針でも、学びの多様化や、フリースクールとの連携が掲げられています。
すでに始まっている、AIによる伴走支援
2025年10月には、ある教育企業が、生成AIを活用した「伴走支援」を検証するフリースクールを開校しました。在籍する中学校を転校せずに利用でき、自己決定力や、学びへのエンゲージメントを教育目標に掲げています。また、2026年9月には「AI時代の不登校革命サミット」というオンラインイベントも予定されており、不登校を「終わりではなく、幸せの始まり」と捉え直す動きが、既に始まっています。
この先に、生まれるかもしれないビジネス
ここからは、私の予測です。今はまだ、個々のフリースクールが個別に「伴走支援」を模索している段階です。ですが、この先、AIの発達によって、子ども一人ひとりの状況や特性と、それに合ったフリースクールや居場所を、精度高くマッチングするサービスが生まれてくるのではないかと思っています。
マッチングアプリが、恋愛・結婚という、かつて「人の縁」に頼るしかなかった領域を、テクノロジーの力で効率化したように、不登校の子どもと、その子に合う居場所とを結びつける仕組みも、いずれ大きなビジネスになっていく可能性があると思います。
まとめ
- マッチングアプリは、わずか10年ほどで「後ろめたいもの」から「結婚のきっかけ第1位」へと変化した
- シングル家庭も、同じように、当たり前の選択肢として受け止められるようになってきた
- 不登校も、同じ道をたどり、いずれ「学び方の一つの選択肢」として語られるようになるかもしれない
- 既に、生成AIを活用した伴走支援の動きは始まっている
- この先、子どもと居場所を精度高くマッチングするサービスが、大きなビジネスになっていく可能性がある
アセラズ、クサラズ、アキラメズ。
後ろめたさは、時代とともに、必ず形を変えていきます。今、後ろめたく感じていることも、10年後には、当たり前の選択肢の一つになっているかもしれません。


コメント