正直に言います。読書感想文は、子どもより親の方が苦手かもしれません。
毎年夏休みの終わりに、「読書感想文が終わらない」という声が全国の家庭から聞こえてきます。
ある調査では、夏休みの宿題で最後まで残るものの1位は「読書感想文」(39.3%)、2位は「自由研究」(34.8%)という結果が3年連続で続いています。
なぜこの2つだけが毎年残るのか。そして、親はどうサポートすればいいのか。元PTA会長として数百人の保護者と関わってきた経験をもとにお伝えします。
なぜ読書感想文と自由研究は最後まで残るのか
①「正解」がないから手が動かない
ドリルや計算プリントには答えがあります。しかし読書感想文も自由研究も、正解がありません。「何を書けばいいかわからない」「テーマが決まらない」という状態で止まってしまうのは、サボっているのではなく、どこから手をつければいいかが見えないからです。
②複数のステップが必要だから
読書感想文は「本を選ぶ→読む→内容を理解する→感想をまとめる→文章を書く」という複数のステップが必要です。自由研究も「テーマを決める→調べる→まとめる→発表形式を整える」と手間がかかります。一日では終わらない宿題は、後回しにされやすい。
③低学年は「絵日記・日記」も鬼門
低学年の子どもにとって毎日書き続ける絵日記・日記も、気づけば白紙のまま大量に残っているケースがあります。「何を書いたらいいかわからない」という子どもには、その日の出来事を親子で一緒に振り返る時間を作るだけで、ぐんと書きやすくなります。
読書感想文を終わらせる親のサポート5ステップ
①本選びを一緒にする
子どもが「読みたい」と思える本を選ぶことが最初の関門です。学校指定の課題図書だけにこだわらず、図書館で子どもが興味を持った本を選ばせましょう。「読まされた本」より「読みたかった本」の方が、感想は自然と出てきます。
②読みながら「付箋」を貼る習慣をつける
読み終わってから感想を書こうとすると、何も思い出せないことがあります。読みながら「おもしろい」「なんで?」「自分もそう思う」と感じた場面に付箋を貼る習慣をつけると、後で文章を書くときのヒントになります。
③「3つの質問」で感想を引き出す
読み終わったら、親がこの3つを聞いてみてください。
- 「一番印象に残った場面はどこ?」
- 「主人公のことをどう思った?」
- 「自分だったらどうしてた?」
子どもが話したことをそのまま書き起こすだけで、読書感想文の骨格ができます。「書く」より「話す」方が言葉が出やすい子どもは多いのです。
④構成は「3段階」で考える
読書感想文は難しく考えず、この3段階で書けば十分です。
- はじめ:この本を選んだ理由・あらすじ(2〜3文)
- なか:印象に残った場面と、そのときの自分の気持ち
- おわり:読んで自分が変わったこと・これからどうしたいか
小学生の読書感想文は「完璧な文章」より「自分の言葉で書かれているか」が大切です。
⑤一気に書かせない
「今日中に仕上げなさい」は逆効果です。「今日ははじめだけ書こう」「明日はなかを書こう」と小分けにすることで、子どもの負担が大きく減ります。
自由研究を前半に終わらせるコツ
テーマは「身近な疑問」から選ぶ
「なんで空は青いの?」「氷はなぜ溶けるの?」「スーパーの野菜はどこから来るの?」日常の中にある小さな疑問がテーマになります。壮大なテーマより、身近な疑問の方が調べやすく、まとめやすい。
夏休み前半の「涼しいうち」に取り組む
8月後半は暑さと焦りが重なる最悪のタイミングです。自由研究だけは夏休み前半、できれば7月中に方向性を決めておきましょう。
まとめ方は「模造紙」より「ノート」でも十分
大きな模造紙にまとめることにこだわらなくても、ノートに写真や絵を貼りながらまとめるだけで立派な自由研究になります。大切なのは「どんな疑問を持って、どう調べたか」というプロセスです。
我が家の場合
我が家の次男坊は「先生が夏休みを楽しみなさいと言ったから、宿題は楽しくないのでやらない」と言い切るタイプでした。読書感想文など、最後の最後まで残っていました。
あるとき、「どんな本が好きか」だけ聞いて、好きな本を自分で選ばせました。感想は「話してもらって、私がメモする」方式で進めると、意外とスラスラ出てくる。それをそのまま本人に書かせると、初めてまともな読書感想文が完成しました。
「書かせる」より「話させる」。これが我が家の読書感想文攻略法です。
家庭学習の習慣が夏休みの宿題を楽にする
普段から家庭学習の習慣がある子どもは、夏休みの宿題にも取り組みやすい傾向があります。通信教育は、夏休み中も無理なく学習リズムを保つためのサポートとして活用できます。
あわせて読みたい
まとめ
読書感想文と自由研究が最後まで残る理由は、「正解がない」「複数のステップが必要」という2点に集約されます。
親にできることは、答えを教えることではなく、子どもが動き出せる最初の一歩を一緒に踏み出すことです。
アセラズ、クサラズ、アキラメズ。
夏休み最後の夜に親子で追い込む経験も、きっと笑い話になります。


コメント