作文が苦手な子に共通する原因と表現力アップ法【元PTA会長が教える小学生から中学生まで使える書く力の育て方】

読解力・表現力

「作文だけは本当に苦手で、白紙のまま時間が過ぎていくんです」

PTA会長を7年間務めた中で、この悩みを持つ保護者から何度も相談を受けてきました。

作文が苦手な子は多い。でも「なぜ苦手なのか」の原因を知っている親は少ない。

作文力は、国語だけでなく全教科のレポート・高校入試の作文・将来の仕事にも直結する力です。そしてこの力は、正しい方法で練習すれば必ず伸びます。

この記事では、PTA活動で多くの子どもたちを見てきた経験から、作文が苦手になる原因と、小学生から中学生まで使える表現力アップの方法をお伝えします。

なぜ作文が苦手な子が多いのか

作文が苦手な子が多い理由には、いくつかの共通した背景があります。

■ 理由①:「正解」を求めすぎている
テストには正解があります。でも作文に正解はありません。正解を求める習慣がついた子は、「何を書けばいいかわからない」という状態に陥りやすくなります。

■ 理由②:書く前に「うまく書かなければ」と思いすぎる
「上手に書かなければいけない」というプレッシャーが、鉛筆を止めてしまいます。特に真面目な子・完璧主義な子に多いパターンです。

■ 理由③:語彙が少ない
気持ちや出来事を言葉にしたくても、使える言葉のストックが少ないと書けません。語彙力の不足は、作文力に直接影響します。

■ 理由④:書く経験が圧倒的に少ない
読む機会は多くても、書く機会は少ない。作文は書いた量だけ上手くなります。練習不足のまま「書きなさい」と言われても、書けないのは当然です。

■ 理由⑤:構成(型)を知らない
何をどの順番で書けばいいかわからない。作文には「型」があります。この型を知らないまま書こうとすると、何から始めればいいかわからなくなります。

H2:作文が苦手な子に共通するパターン

PTA活動を通じて、作文が苦手な子どもたちにはいくつかの共通パターンがありました。

■ パターン①:「楽しかったです」で終わる
遠足の作文が「楽しかったです」の一文で終わってしまう。何が楽しかったのか、どんな気持ちだったのかを掘り下げる習慣がついていません。

■ パターン②:出来事の羅列になる
「○○をしました。次に○○をしました」と、出来事を時系列に並べるだけで、自分の気持ちや考えが一切入っていない作文になります。

■ パターン③:書き始めに時間がかかりすぎる
最初の一文が書けずに止まってしまう。「書き出し」さえクリアできれば書けるのに、そこで詰まってしまうパターンです。

■ パターン④:短すぎる・または長すぎる
指定された文字数に対して極端に短い、または逆に同じことを繰り返して字数を埋めようとする。構成力がないために起きる現象です。

PTA活動で見えた「作文が得意な子の家庭」の共通点

7年間のPTA活動で、作文が得意な子どもたちの家庭にはある共通点がありました。

■ 共通点①:日記や手紙を書く習慣がある
毎日でなくてもいい。週に数回でも「書く習慣」がある家庭の子は、作文への抵抗感が低い傾向がありました。

■ 共通点②:親が「どう思った?」を聞く
出来事だけでなく「そのときどう思った?」「なぜそう感じた?」と感情や理由を言葉にする習慣がある家庭の子は、作文でも自分の気持ちや考えを書けます。

■ 共通点③:書いたものを否定しない
「字が汚い」「内容がおかしい」と指摘するより「よく書けたね」「ここが面白かった」と受け止める。書くことへの自信が、作文力の土台になります。

■ 共通点④:読書量が多い
たくさんの文章に触れている子は、無意識に「文章の型」を吸収しています。読書は間接的に作文力を育てます。

年齢別・今日からできる表現力の鍛え方

作文力を育てる方法は、年齢によって変わります。お子さんの年齢に合った方法を試してみてください。

小学校低学年(6〜9歳)


この時期は「書くことは楽しい」という感覚を育てることが最優先です。上手く書かせようとせず、書くことへの抵抗感をなくすことを目標にしてください。

・絵日記を書く
文章が苦手なら絵と一言から始めましょう。「今日楽しかったこと」を絵で描いて、一言だけ書く。これだけで十分です。

・「3つの質問」で作文の型を教える
「①何をした?②どんな気持ちだった?③なぜそう思った?」の3つを答えるだけで、作文の基本的な型が身につきます。

・親への手紙を書く
「お母さんへ」と書く手紙は、子どもにとって作文より気軽に取り組めます。返事を書いてあげると、書くことへの意欲が育ちます。

小学校高学年(10〜12歳)


この時期は「構成(型)」を意識した練習が効果的です。書く内容よりも「どう構成するか」を学ぶ時期です。

・「始め・中・終わり」の型を意識する
作文には「始め(結論)・中(理由・具体例)・終わり(まとめ)」という型があります。この型を意識して書く練習をするだけで、作文の質が大きく変わります。

・読書感想文を「3段落」でまとめる練習
①一番印象に残った場面、②自分の気持ち・考え、③読んで変わったこと・学んだこと。この3段落で書く練習が、構成力を育てます。

・新聞の投書欄を参考にする
短い文章の中に「主張・理由・具体例・まとめ」が凝縮されている新聞の投書欄は、作文の手本として最適です。一緒に読んで構成を分析してみてください。

中学生(13〜15歳)

中学生になると、作文は「自分の意見を論理的に伝える」ものに変わります。この時期は、感情表現より論理的な構成力を育てることが重要です。

・「PREP法」を教える
Point(結論)→ Reason(理由)→ Example(具体例)→ Point(結論)の順で書く「PREP法」は、中学生の作文・高校入試にも使える実践的な型です。

・ニュースに対して自分の意見を書く
社会的なテーマに対して「自分はこう思う。なぜならば〜」と書く練習が、論理的な表現力を鍛えます。正解はないので、意見の内容より「理由が書けているか」を重視してください。

・親は「添削者」ではなく「読者」になる
中学生の作文に対して、親が細かく添削するのは逆効果になることがあります。「読んで面白かった」「ここがよくわかった」と読者として反応することで、書く意欲を維持できます。

通信教育で表現力を伸ばす方法

「家でうまく教えられるか不安」という方には、通信教育を活用するのがおすすめです。

作文力・表現力を伸ばすには「書いたものに対してフィードバックをもらう」ことが効果的です。通信教育の添削指導は、まさにこの役割を果たしてくれます。

わが家でもZ会を活用していますが、記述式・作文の問題が多く、添削指導を通じて「伝わる文章の書き方」が着実に身についてきたと感じています。

小学生から中学生まで対応しており、学年に合わせた作文・表現力の問題に取り組めます。作文力を本格的に伸ばしたい方にとくにおすすめです。

※Z会の詳細はこちら

まとめ

作文が苦手な子の原因と、年齢別の表現力アップ法をお伝えしました。

作文が苦手なのは、才能の問題ではありません。練習と環境の問題です。

小学校低学年:書くことを楽しむ・絵日記・親への手紙
小学校高学年:構成の型を学ぶ・3段落作文・新聞の投書欄
中学生:論理的な表現・PREP法・ニュースへの意見

年齢に合った方法でひとつから始めてみてください。

PTA会長として7年間、多くの子どもたちを見てきた経験から断言します。

作文力は必ず伸びます。大切なのは「書くことを嫌いにさせない」環境を作ることです。

お子さんの表現力を、ぜひ家庭から育ててみてください。

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