正直に言います。「知らない人と話している」だけで、すぐに危険とは限りません。
子どものゲーム画面を覗いたら、見覚えのない名前の相手と会話をしていた。そんな場面に遭遇して、ヒヤッとした経験がある保護者は多いと思います。
今のオンラインゲームの多くは、友達だけでなく、見知らぬプレイヤーと一緒に遊べる仕組みになっています。これ自体は今の子どもたちにとって当たり前の遊び方であり、頭ごなしに禁止すれば良いというものでもありません。この記事では、オンラインゲームでの交友関係について、家庭でどう向き合えばいいかをお伝えします。
なぜ子どもは知らない人ともゲームをするのか
今の主流のオンラインゲームは、世界中の見知らぬプレイヤーと自動的にチームを組む仕組みが一般的です。子どもにとっては「知らない人と話す」という特別な意識よりも、「一緒に遊んでいる仲間」という感覚の方が強いことが多く、大人が思うほど警戒心を持っていないケースが少なくありません。
警察庁データで見る実態
警察庁が発表した令和5年の統計によると、SNS(オンラインゲームのチャット機能を含む)がきっかけとなった犯罪被害にあった子どもの数は、小学生139人、中学生748人、高校生713人となっています。高校生の被害は近年減少傾向にある一方、小学生・中学生の被害は増加傾向にあり、被害児童の低年齢化が進んでいることが指摘されています。
特に注目したいのは、被害にあった小学生のうち、最初のきっかけとなった投稿の多くが「趣味」「日常生活」「友達募集」「ゲーム配信」といった、一見危険とは思えない内容だったという点です。加害者は最初から個人情報や不適切な要求をしてくるわけではなく、まずは共通の趣味や話題で信頼関係を築いてから、少しずつ距離を縮めていく傾向があります。
また、被害にあった子どもの約9割が、フィルタリング(年齢に応じてアクセスを制限する機能)を利用していなかったというデータもあります。一般的な利用率(約4割)と比べてかなり低い数値であり、基本的な設定をしておくだけでも、リスクを大きく減らせることがわかります。
家庭で確認しておきたいこと
| 確認項目 | ポイント |
|---|---|
| ボイスチャット・テキストチャットの設定 | フレンドのみに制限できる設定になっているか確認する |
| 個人情報を教えない約束 | 本名・学校名・住んでいる場所などは、ゲーム内で話さないと決めておく |
| フレンド申請の扱い | 知らない相手からの申請を、子ども自身が判断する前に一度親に相談する習慣をつける |
| 課金・アイテム交換の話が出た時 | お金やアイテムに関わる話が出たら、必ず親に伝えるルールにしておく |
頭ごなしに禁止するより、一緒にルールを作る
「知らない人と話すな」と一方的に禁止すると、子どもは親に隠れて続けてしまうことがあります。むしろ「一緒に遊ぶこと自体は否定しないけれど、こういうことは約束しようね」という形で、子どもと一緒にルールを作る方が、結果的に安全につながりやすくなります。
7年間PTA会長として多くの家庭と関わる中で感じたのは、禁止だけで押さえ込もうとした家庭ほど、後から大きなトラブルに気づきにくいということでした。子どもが「相談してもいいんだ」と思える関係性を保つことの方が、実は一番の予防策になります。
子どもの様子から気づけるサイン
- 特定の相手とのやり取りについて、聞くと不自然に話をそらす
- ゲーム内での出来事について、以前より話さなくなった
- 特定の時間だけ、部屋にこもってゲームをするようになった
- 知らない言葉や、年齢にそぐわない話し方が増えた
これらのサインが見られた時は、頭ごなしに問い詰めるのではなく、「最近ゲームで何か面白いことあった?」といった軽い声かけから、少しずつ様子を聞いてみることをおすすめします。
年齢による関わり方の違い
| 年齢 | 関わり方の目安 |
|---|---|
| 小学生 | フレンド以外とのチャットは基本的にオフに設定し、親が管理する |
| 中学生 | ルールを一緒に決めた上で、子ども自身に判断を委ねつつ、定期的に会話する機会を持つ |
よくある質問
Q. チャット機能を完全にオフにした方が安全ですか?
年齢や子どもの性格によります。低学年であれば完全にオフでも問題ありませんが、中学生以降になると、友人と遊ぶためにチャットが必要な場面も出てきます。完全に禁止するより、フレンドのみに制限する、という形が現実的な落としどころになることが多いです。
Q. 子どもが「みんなやってるから」と言ってきたら?
「みんな」の実態を否定するのではなく、「うちのルールはこうだよ」と、他の家庭と比較せず、自分の家庭の基準を伝えることが大切です。他の家庭の設定まで把握するのは難しいので、「うちはこうする」という軸を持っておきましょう。
Q. すでにトラブルが起きてしまった場合は?
個人情報の漏洩や金銭のやり取りなど、深刻な内容が疑われる場合は、家庭内だけで抱え込まず、学校や警察の相談窓口(都道府県警のサイバー犯罪相談窓口など)に早めに相談することをおすすめします。
まとめ
オンラインゲームでの見知らぬ相手とのやり取りは、今の子どもたちにとって珍しいことではありません。頭ごなしに禁止するのではなく、家庭内でのルールを一緒に決め、子どもが安心して相談できる関係性を保つことが、一番の安全対策になります。
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アセラズ、クサラズ、アキラメズ。
禁止することより、話せる関係を保つことの方が、長い目で見れば子どもを守る力になります。


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