「ドローンキャンプレポート【3年目で見えた、親子の関係づくり】」

イベントレポート

正直に言います。ドローンキャンプの一番の収穫は、ドローン操縦そのものではありませんでした。

7月19日、大阪から少し足を伸ばした能勢ドローンフィールドで、今年もドローンキャンプを開催しました。大人と子ども合わせて25名が参加。天気は曇りで、山の上ということもあり、猛暑にはならず過ごしやすい一日でした。

今年で3年目になります。1年目は右も左も分からず、準備だけで手一杯だったことを覚えています。2年目は少し余裕が生まれ、そして3年目の今年は、運営側も段取りに慣れ、準備から片付けまで手際よく進められるようになりました。

3回続けてきたことで見えてきたのは、単発のイベントでは得られない「積み重ね」の価値です。毎年参加してくれる家族がいて、毎年少しずつ顔なじみが増えていく。そして何より変わったのは、子どもたちの様子です。

かまどでカレー作り。保護者の関係が深まる時間

子どもたちがドローンフィールドで空を見上げている間、保護者はキャンプ場でカレー作りを担当します。

火おこしから始まって、薪をくべ、鍋を見守り、味を整える。この一連の作業を、初対面同士の保護者たちが力を合わせてやることになります。

正直、最初は誰しも少し緊張しています。初対面の保護者同士、何を話していいか分からず、黙々と作業だけが進む時間もあります。でも、煙が目にしみて咳き込んだり、火加減がうまくいかずに焦ったり、そんな小さなハプニングを一緒に乗り越えているうちに、少しずつ言葉が増えていきます。

「そっちの火、強くなってきましたよ」「甘口買うの忘れた💦」。そんな何気ない一言から始まって、気づけば子どものクラスの話、習い事の話、最近の学校の様子まで、自然と話題が広がっていきます。

レンガを積んで作ったかまどで火を起こし、大きな鍋でカレーを煮込む。この昔ながらのやり方だからこそ生まれる時間があります。ガスコンロで簡単に作れる時代に、あえて薪をくべて火を育てる。手間がかかる分だけ、そこに集まった大人たちの間にも、自然と協力し合う空気が生まれるのだと思います。

この関係性づくりこそが、実はドローンキャンプの一番の価値だと、PTA活動を7年間やってきた経験から感じています。

この日一緒にカレーを作った関係性があると、小学校で会った時に声をかけやすくなります。「この前のドローンキャンプ、楽しかったですね」の一言から、子どもの近況を話したり、ちょっとした相談をしたり。関係値は、こうした小さな共同作業の積み重ねから生まれるのだと思います。

ドローン操縦。3回目の子と、初めての子

ドローンフィールドでは、子どもたちが実際にドローンを操縦します。

3回目の参加になる子どもたちは、もうすっかり慣れた様子でコントローラーを握り、迷いのない動きでドローンを飛ばしていました。フィールドに置かれたコーンの間を縫うように飛ばしたり、狙った場所にきれいに着陸させたり。その姿は、もう立派な「先輩」です。

一方、初めて参加する子どもたちは、最初はコントローラーの持ち方すらぎこちなく、ドローンを思うように動かせずに戸惑っていました。それでも、ゴーグルをつけてドローン目線の映像を見た瞬間、表情がぱっと変わります。「もっとやりたい」「あと1回だけ」と、何度も何度もチャレンジしていました。

この「初めては誰でも戸惑う。でも繰り返せば慣れていく」という体験そのものが、子どもたちにとって大きな学びになっていると感じます。うまくいかなくても、諦めずにもう一度やってみる。その積み重ねが、目に見える上達という形で返ってくる。テストの点数のようには測れませんが、これもまた確かな学びの一つです。

今回、うちの次男も参加しました。ただ、今回は少し違う形での参加でした。これまで教わる側だった次男が、今年は初めて参加する子どもたちに、操縦のコツを丁寧に教える側に回っていたのです。

何度かドローン教室を見てきた経験があるからこそ、子どもたちにも自然に寄り添いながら教える姿がありました。「まずはゆっくり上げてみて」「ドローン見失ってない?」。専門用語を使わず、初めての子にも分かる言葉で、根気強く伝えていました。

去年までは自分が教わる側だった次男が、今年は教える側に回っている。その姿を少し離れたところから見ていて、正直、胸が熱くなりました。学校の成績だけでは見えてこない成長が、こういう場面にはっきりと表れることがあります。

実は、子どもたちの一番のお目当ては

ここだけの話をします。

「今日一番楽しかったことは?」と子どもたちに聞くと、返ってくる答えは意外にもドローンでもカレーでもなく、「川遊び」と言い切ります(笑)。

キャンプ場のすぐ近くには小さな川が流れていて、休憩時間になると、子どもたちは我先にと川へ駆けていきます。水しぶきを上げながら石を投げたり、生き物を探したり、裸足になって水の冷たさに歓声を上げたり。大人が用意した「ドローン操縦」や「カレー作り」というプログラムよりも、この自由時間の川遊びの方が、実は一番記憶に残っているのかもしれません。

正直、これには少し笑ってしまいます。運営側としては、ドローンの操縦技術や自由研究への繋がりを一生懸命考えて企画しているのですが、子どもたちにとっては、案外そういう「用意された体験」よりも、自分たちで見つけた自由な遊びの方が心に残るものなのだと、毎年気づかされます。

でも、これもまた大切なことだと思うのです。プログラムされた学びと、自由に見つけた遊び。その両方があってこそ、子どもたちにとって忘れられない一日になる。大人が一生懸命準備した内容だけがすべてではない、ということを、子どもたちが教えてくれている気がします。

まとめ

ドローンキャンプは、ドローンを飛ばすためだけのイベントではありません。

子どもたちにとっては、初めての体験に挑戦し、少しずつ上達していく喜びを知る場。ドローンの合間には芝生の広場でボール遊びをしたり、川で自由に遊んだりと、決められたプログラム以外の時間も含めて、丸ごと一日を楽しむ場でもあります。

保護者にとっては、火をおこし、カレーを作るという共同作業を通じて、自然に関係性を築いていく場。そしてその関係性は、キャンプが終わった後も、学校という日常の中で続いていきます。

3年間続けてきて実感するのは、こうした場を「続けること」自体に意味がある、ということです。1回きりのイベントでは生まれない信頼関係が、毎年顔を合わせることで少しずつ積み重なっていく。子どもたちの成長も、保護者同士の関係も、一朝一夕にはできあがりません。

アセラズ、クサラズ、アキラメズ。

来年もまた、この場所で子どもたちの成長を見守れたらと思います。

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