正直に言います。高校選びで一番大切な問いは「その学校で輝けるか」です。
偏差値、進学実績、部活の強さ、校舎のきれいさ。高校を選ぶとき、いろんな基準が頭に浮かびます。
でも、PTA活動を通じて数百人の保護者と関わってきた経験から言うと、入学後に「思っていたのと違った」と感じる家庭に共通しているのは、この問いを飛ばしていたことです。
「その学校で、その子が輝けるか」
これは部活推薦で入学する子どもだけの話ではありません。一般入試で入学するすべての子どもに当てはまる、高校選びの本質的な問いです。
なぜ「輝けるか」を考える必要があるのか
高校生活は部活だけではない
部活を中心に高校を選んだ場合、部活がうまくいっている間はいい。しかし怪我・人間関係・モチベーションの低下など、部活を続けられなくなる理由は突然やってきます。
そのとき、部活以外にその学校に「自分の居場所」があるかどうかが、高校生活の明暗を分けます。
環境は借り物、輝くのは本人
強豪校に入った、進学校に合格した。その事実は素晴らしい。しかし環境は借り物です。どんなに良い環境に入っても、そこで輝くかどうかは本人次第です。
「その学校に入れば大丈夫」という発想より、「その学校で自分はどう輝くか」を子ども自身が考えられるかどうかが大切です。
入学前に子どもと考えてほしい3つの問い
問い① レギュラーになれたとき、輝けるか
これは一番イメージしやすい問いです。希望通り部活でレギュラーになれた、成績が上位に入れた。そのとき、自分はその学校で輝いていられるか。
ただしここで注意してほしいのは、「レギュラーになること」がゴールになっていないかということです。レギュラーになった後、何を目指すのか。その学校でどんな3年間を送りたいのか。そこまで子どもと話し合っておくことが大切です。
問い② ベンチでも、輝けるか
これが一番重要な問いかもしれません。
レギュラーになれなかったとき、補欠のままだったとき、思うように結果が出なかったとき。それでもその学校で自分は輝いていられるか。
ベンチでもチームを支える喜びを感じられるか。レギュラー以外の場所でも自分の役割を見つけられるか。この問いに「輝ける」と答えられる子どもは、どんな状況でも前に進めます。
逆に「レギュラーになれないならその学校に行く意味がない」と感じるなら、その学校選びをもう一度見直した方がいいかもしれません。
問い③ 部活を辞めても、輝けるか
これが最後の、そして最も現実的な問いです。
怪我・人間関係・気持ちの変化。部活を辞めなければならない理由は、誰にでも突然やってきます。そのとき、部活以外にその学校で自分の居場所があるか。授業が楽しいか、友達と過ごせる場所があるか、先生との関係が良いか。
部活を辞めてもその学校に通い続けたいと思えるか。これが確認できていれば、どんな状況になっても子どもは立ち直れます。
「輝ける学校」を見極めるための3つの視点
①在校生の表情を見る
説明会や文化祭で、在校生がいきいきしているかどうかを見てください。先生に言われたからではなく、自分から動いている生徒がいるか。笑顔で来場者に話しかけているか。在校生の表情は、その学校の文化をそのまま映しています。
②部活以外の学校生活を想像させる
「部活がなくなったとして、この学校に通いたいか?」と子どもに聞いてみてください。授業の雰囲気、教室の空気、先生と生徒の関係。部活を取り除いたとき、その学校に魅力を感じられるかどうかが判断の基準になります。
③子どもが「話したくなる学校」かどうか
説明会や見学から帰ってきたとき、子どもが自分から「あの学校、こんなとこがよかった」と話し始めたら、それが答えです。親が「どうだった?」と聞いて初めて答えが出るより、子どもが自分から話したくなる学校の方が、3年間輝ける可能性が高い。
子どもと一緒に話し合ってほしいこと
高校選びは、親が決めるものでも、偏差値が決めるものでもありません。最終的には子ども自身が「ここで3年間過ごしたい」と思えるかどうかです。
ただし、中学生の子どもだけに任せるのも難しい。親が情報を持ちながら、子どもと一緒に考える。その対話のプロセス自体が、子どもの「自分で選ぶ力」を育てます。
「レギュラーになれたとき輝けるか」「ベンチでも輝けるか」「部活を辞めても輝けるか」。この3つの問いを、ぜひ親子で話し合ってみてください。
我が家の場合
PTA活動を通じて、高校選びに後悔した家庭をたくさん見てきました。共通していたのは、入学前に「その学校で輝けるか」という問いを子どもと話し合っていなかったことです。
逆に、高校生活を充実させた子どもの親御さんに話を聞くと、「入学前に子どもといろんな話をした」という声が多かった。志望校のいいところだけでなく、「もし思うようにいかなかったときどうする?」という話もしていた。
高校選びは、子どもが初めて「自分の人生を自分で選ぶ」経験です。その選択に親が寄り添うことが、子どもの自己肯定感を育てる一番の機会でもあります。
家庭学習で選択肢を広げておくことも大切
どの高校を選ぶにしても、内申点と学力の土台があると選択肢が広がります。日頃の家庭学習の積み重ねが、子どもの可能性を広げます。
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まとめ
高校選びで後悔しないために、偏差値や部活の強さだけで決めないでください。
レギュラーになれたとき輝けるか。ベンチでも輝けるか。部活を辞めてもその学校で輝けるか。この3つの問いを、入学前に子どもと話し合っておくことが、3年間の高校生活を守ります。
選択肢は、希望の数だけあります。その中から、子どもが自分で選べるように、親が寄り添ってあげてください。
アセラズ、クサラズ、アキラメズ。
高校選びは、子どもが自分の人生を選び始める、最初の大切な一歩です。


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